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カルト・ミュージック・コレクション CULT MUSIC COLLECTION



Complete Piano Works / Federico Mompou

Complete Piano Works / Federico Mompou_e0111398_4163052.jpgフェデリコ・モンポウの名前を知ったのは、やはりNAXOSだった。しかし、それは、NAXOSのCDを聴いたのではない。落ち付いて聴けるピアノ曲を探していたとき、マニュエル・ブランカフォートのCDの解説を読み、「彼は青年時代に出会ったモンポウに大きな影響を受けました」や「特にモンポウの音楽をお好みの方は、必携・必聴にしていただきい一枚です」、「交流もあり、大いに影響を受けたモンポウの素朴な音楽と、かなりの程度類似性があることは確かです」といった文に印象が残っていた。そして出会ったのが、この4枚組のCDだった。

モンポウの音楽は、真摯である。クロード・ドビュッシーやエリック・サティといった印象派のピアノ作品と同じ傾向だが、訥々としたフレーズは独特である。気取ったところがない。ストイックであるのだが、冷たくはない。そして、冬にこそふさわしい。

そして何よりも、このCDでピアノを弾くのは、フェデリコ・モンポウ自身である。録音は1974年である。モンポウは1893年に誕生したので、81歳のときの演奏ということになる。なるほど、なんとも味わい深いはずである。CDを4枚聴き通せば、280分50秒にもなるモンポウの世界を、存分に味わうことができる。

それにしても、Brilliant Classicsも良い音楽を安価で提供してくれる。しかし、このボックスセットは、HMVでは「受注生産」となっている。もしかしたら今出ているものが売れてしまえば、入手困難になるかもしれない。(20070126/yoc/カルト・ミュージック・コレクション)
by cultmusic | 2007-01-26 04:16 | 現代音楽
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