カルト・ミュージック・コレクション CULT MUSIC COLLECTION



組曲「人形風土記」、子供のための組曲 / 長沢勝俊

Ningyo Fudoki Suite, Suite for Children 組曲「人形風土記」、子供のための組曲 / Katsutoshi Nagasawa 長沢勝俊

e0111398_253561.jpg長沢勝俊は1923年に東京で生まれた。日本大学芸術学部で学び、人形劇団「プーク」に入団し、人形劇のための音楽を作曲しながら、清瀬保二に師事した。また1964年に結成された「日本音楽集団」のために多くの作品を書いた。このアルバムには、長沢勝俊が日本音楽集団のために書いた2つの曲が収められている。

組曲「人形風土記」は1966年に作曲された曲で、長沢勝俊の初期の代表作といえる作品だ。日本各地の郷土人形をテーマに作曲されており、構成する6つの曲はそれぞれ「ニポポ」「こけし」「のろま人形」「流しびな」「きじうま」「木うそ」と表題がついている。いずれもたいへん素朴な曲で、まさにその素朴さが特徴となり、時の中で育まれた伝統的な温かさを感じさせる。使われている邦楽器は曲によって異なるが、篠笛、尺八、琵琶、三絃、箏、太棹三絃、十七絃、そして打楽器だ。

「子供のための組曲」は、日本音楽集団の旗揚げ公演で初演され、長沢勝俊と日本音楽集団の代表的な曲となっている作品だ。冒頭の第1楽章「Vivace」のメロディーはダイナミックで印象的であり、一気に心を引き込まれる。第2楽章「Andante cantabile」は尺八だ。尺八というのは、恒久の時を思わせる音がする。第3楽章「Scherzando」は邦楽器の合奏で演奏される。リズミカルで明るく、ユーモラスな曲だ。第4楽章「Larghetto」は、ゆったりとした雰囲気で終章前の落ち着きをみせる。そして最後の第5楽章「Allegro vivace」は和太鼓で始まり、そして三絃が加わって次第に合奏が大きくなる。伝統的な日本民謡を意識させる曲だ。

録音は1970年、川口市民会館で行われた。もともとの録音ソースのクオリティが良くないことと、曲に音の疎な部分が多いことで、かなり磁気テープのヒスノイズが耳につく。イヤフォンで聴くときは少々気になる。しかしこのような録音をCD化する意欲的な企画に感謝したい。TOWER RECORSと株式会社BMGファンハウスによる「TOWER RECORDS RCA Presious Selection 1000」と題されたシリーズのNo.25で、1,050円という廉価で販売されたものだ。(20070223/yoc/カルト・ミュージック・コレクション)
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by cultmusic | 2007-02-23 02:54 | 現代音楽
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